無症候性脳梗塞の危険因子

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概要

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脳ドック検診受診者309名において無症候性脳梗塞を割り出し, 危険因子を調査した.危険因子は, 受診時の健康診断の資料や問診表からできるだけ多くの因子を調査した.無症候性脳梗塞は, 受診者の89名(29%)に認め, 加齢により増加し, 危険因子として高血圧が明らかとなった.そしてこの高血圧症は, 治療後も危険因子となり, 既往そのものが危険因子であった.この他の因子(性別, 糖尿病, 心疾患の既往, 家族歴, 喫煙, 飲酒, 運動歴, 睡眠時間, 頭痛, 不定愁訴, 健忘, 意欲低下, 高脂血症, 肥満)は, 今回の調査では危険因子にはならなかった.また, 無症候性脳梗塞保有者に重症眼底異常が多く, さらに, 眼底異常が重症になるほど無症候性脳梗塞数も多くなる傾向にあった.簡便な眼底検査でも脳虚血の状態をある程度把握でき, 重症な眼底異常を認めた場合や高血圧既往者には, 積極的に脳ドックを勧める一つの指標になると考えられた.
1998-04-20

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