DC型プラズマディスプレイパネルの封入ガスの経時変化に対する陰極材料の影響

概要

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DC型プラズマディスプレイパネルの陰極材料による封入ガスの組成の経時変化を検討した.He-5%Xe混合ガスでは, 100時間後のI-V特性は低電圧側からHfC, LaB_6,Ni陰極であり, これは仕事関数の低い順番と一致する.一方He-2%Xe混合ガスでは, 低電圧側からNi, LaB_6,HfCであり, 逆の順番になっている.両者の差は, 封入ガス中のXeの消失の程度が陰極材料により異なっていることに因る.Xe含有量が2%の場合は, Xe消失に要する時間がHfC陰極で18時間, LaB_6陰極で500時間であった.Xe含有量を2%から5%へと2.5倍にすると, Xe消失に要する時間が10倍程度になる.Xe放電スペクトルが消失したパネル中のガスを分析した結果, Xe量は初期の20分の1以下になっていた.さらに, このパネルの陰極を加熱したところ, 点灯試験前の10倍のXeが発生していることがわかった.したがって, 陰極材料探索の指針として, このガスの組成の経時変化を考慮する必要があると結論付けられる.
社団法人映像情報メディア学会の論文
1994-03-20