ワックス分析による切身加工された販売禁止魚(アブラソコムツ, バラムツ)と他の食用魚類との簡易判別方法
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概要
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The sale of escolar (Lepidocybium flavobrunneum) and castor oil fish (Ruvettus pretiosus) is prohibited in Japan, because their muscles are rich in wax which may cause a food poisoning. The identification of these fishes was therefore investigated by wax analysis. The analytical procedure was as follows : lipids were extracted from fish meats, and the presence of wax in the lipids was examined by thin-layer chromatography (TLC). The compositions of these waxes were examined by gas chromatography with FID (FID-GC). In order to investigate the composition of higher alcohols included in the waxes, the lipids separated from fishes were saponified and the extracted unsaponifiable matters were subjected to FID-GC after acetylation. The results obtained from the analysis on 28 fish species showed that the lipids of john dory (Zeus faber) in addition to escolar and castor oil fish contained wax. The gas chromtogram of waxes showed that the molecular formular of waxes of escolar and castor oil fish were C_<34>H_<66>O_2,whereas that of john dory was C_<40>H_<76>O_2 as their main ingredient. Furthermore, it was shown that the alcohols of escolar and castor oil fish were of C 16 : 0,whereas that of john dory was of C 22 : 1 as their main ingredient. These results indicate that it is possible to distinguish sale-prohibited fishes from edible fishes by wax analysis, even if they are sliced.
- 1984-08-31
著者
-
奈良 正人
静岡県水産試験場
-
浮島 美之
静岡県衛生研究所
-
浮島 美之
静岡県沼津保健所
-
成田 弘子
静岡県衛生環境センター
-
増井 俊夫
静岡県衛生環境センター
-
奈良 正人
静岡県衛生環境センター
-
杉井 邦好
静岡県藤枝保健所
-
鈴木 由利子
静岡県藤枝保健所
-
成田 弘子
日本大学短期大学部生活環境学科
-
浮島 美之
静岡県衛生環境センター
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