光波コヒーレンス関数の合成による光情報処理 : リアルタイムホログラフィを用いた実時間処理

概要

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半導体レーザの直接周波数変調特性を活用することにより、光波コヒーレンス関数の合成が可能である。半導体レーザ光源の駆動電流に階段状の波形を重畳すると、直接周波数変調特性によって発振する光の周波数が変化し、時間平均的に見た光のパワースペクトラム形状が変わる。その結果、光源のパワースペクトラムとフーリエ変換の関係にあるコヒーレンス関数形状も変化する。この原理を利用したデルタ関数列的なコヒーレンス関数の合成(図1に例示)によって、光路長差による選択的な干渉性を持たせることができる。光波コヒーレンス関数の合成によるリフレクトメトリは、この手法による可動部分のない高分解能な反射光分布計測手法を提供する。一方で、光波コヒーレンス関数の合成を2ないしは3次元の光情報処理に適用する手法を提案し、基礎実験によって3次元物体からの選択的な2次元情報の抽出などを報告した。今回、リアルタイムホログラフィを用いることで、実時間的な処理を実現したので報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-09-26