秤の最適点検頻度に関する研究

概要

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生産工程の最終段階で製品の重量を秤で測定し, その結果を製品に記載した上で出荷するという工程が存在する場合がある.一般にこのような工程は, 製品の品質そのものには直接影響しないためそれほど重視されていない.しかし, 計量の過程で秤に狂いが発生することも少なくなく, 狂いの生じた秤で計量した製品の重量は, 記載のものと一致しないこととなる.製品によっては, このような不一致が返品やクレームの原因となり, 製造業としての信用をも失いかねない.本研究では, 計量すべき製品の数量が大きく連続量とみなすことができる場合を想定し, 1日の作業時間をτとしたとき, N=1, 2, ・・・に対して時点iτ/N(i=0, 1, 2, ・・・, N-1)で秤の点検・調整を行うことを考える.このような点検政策に対して, 不良率及び期待費用の定式化を行う.次に, 不良率をあらかじめ定めた値α(0<α<1)以下にするようなN_α, 更には期待費用を最小にするようなN^*に関する解析を行うとともに, 数値例を示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-06-01