超音波フーリエ変換カメラによる準実時間イメージング

概要

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本論文では, 濁った水の中や霧の中等, 光学的に観察することのできない状態にある物体を超音波を用いて映像化する手法を提案する. まず, 超音波により物体情報のフーリエ変換を行う音響的フーリエ変換(AFT)について述べる. 一つの送信素子及び多数の受信素子を配置した送受信面の前方に物体及び参照音源を置き, それらの配置が物体と送受信面の距離を直径とする円周上に存在すると, 受信面における物体からの反射波と参照波の干渉じまは物体のフーリエ変換情報を含む. この得られた干渉じまを計算機内に取り込み, 高速フーリエ変換(FFT)によって逆変換を行えば, 瞬時にして物体の像を再生することができる. 本論文で提案するシステムでは, 参照音源を実際に設置する代わりに, 計算機内で参照波形を作成し, 受信信号と電気的に加算する. また, 送受信面から物体までの距離をパルスエコー法で計測し, 参照波の曲率を変化させることにより, 任意の距離にある物体を映像可能にしている. 計算機シミュレーションによって実験システムの設計パラメータを決定し, 実験システムを試作した. そして, 本再生法の有効性検証のために行った計算機シミュレーション及び簡単な物体の再生実験により, 本手法の有効性を検証した.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-02-25

超音波フーリエ変換カメラによる準実時間イメージング

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