格子量子化を用いた符号化変調方式に関する一考察

概要

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格子基底を用いた格子量子化は,高レートかつ低ひずみの情報源符号化が可能であり,大きな注目を集めている.一方,一般電話回線,あるいは移動体通信用モデムに見られるように格子理論の符号化変調への応用も,実用段階に入りつつある.従来,このような格子量子化による情報源符号化に関する研究と,格子符号化変調に関する研究とは言わば独立に進められてきている.本論文では,画像のように頻度分布に偏りのあるデータに対する情報源符号化と最近とみに注目を集めている符号化変調と統合的に実現する統合符号化法について考察し,新しい方式の提案を行う.そして具体例として,格子量子化とQAM変調方式とを格子構造を媒介にして実現した統合符号化法について詳細に考察する.この結果,(i)格子点の使用頻度に応じた簡単な変換を行うことにより,システム全体の平均変調電力の改善が可能となること,(ii)格子の構造を保存したまま統合符号化を遂行しているため,最ゆう復号が比較的容易に可能となること,(iii)準最適な簡易方式を提案し,この方式でもシステムの平均変調電力を改善できること等を明らかにする.更にE_8及びΛ_<16>格子と256QAM変調を組み合せた方式のシミシュレーション実験を行い,その有効性を明らかにする.
1995-05-25

格子量子化を用いた符号化変調方式に関する一考察

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