スペクトル分解による発振器雑音の高精度解析法
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概要
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発振器はミキサーやスイッチトチャパシタ回路と同様に,小信号入出力を仮定すると線形周期時変回路として扱うことができ,その雑音は雑音源から出力までの線形周期時変伝達関数を使って計算できる.しかしながら発振器の場合,線形周期時変伝達関数の数値計算において重大な問題があった.発振周波数近傍の小さい離調周波数では,発振に対応するモードの固有値が他の固有値と比較して極めて小さくなり,行列の数値的な条件が悪化し信頼できる結果が得られないという問題である.本論文ではこの問題を解決するために,線形周期時変系のフロケの定理を用いて,発振に対応するモードとそれ以外のモードをスペクトル分解し,それぞれ数値的に良好な条件で個別に計算する手法を提案する.van der Pol発振器を例題としてその有効性を確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-09-22
著者
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谷本 洋
(株)東芝研究開発センター
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谷本 洋
(株)東芝研究開発センター:(現)北見工業大学工学部電気電子工学科
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奥村 万規子
(株)東芝研究開発センター
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奥村 万規子
(株)東芝研究開発センター:(現)神奈川工科大学電気電子工学科
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谷本 洋
(株)東芝
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奥村 万規子
(株)東芝 研究開発センター
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