ニューラルネットワークによるリミットサイクル発生器の設計とその解析

概要

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これまでに我々は, ニューラルネットワークによるリミットサイクル発生器の新しい設計法を提案してきた. この設計法は, ニューロンの出力ベクトルとKineticベクトルを用いることにより, ニューラルネットワークのシナプス荷重の拘束条件を求め, この拘束条件を線形計画法により解析することを基礎としている. そこでは簡単化のため, 外部入力を0とした場合の設計例を示した. しかし, 外部入力を用いずにシナプス荷重の拘束条件を求めた場合では, 簡単なリミットサイクルしか設計することができない. 本報告では, 外部入力を考慮したリミットサイクルの設計を行い, その有効性を示す. ここでは, 線形計画法を解く手段として最急降下法を用い, 提案手法により4状態から成る2種類のサイクルをもつリミットサイクル発生器の設計例を示す. さらに, アナログ電子回路により設計し, SPICEを用いて動作検証を行う. その結果, 本設計法によれば, 容易に複数のリミットサイクルの設計が可能であることが示される.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-03-17