嗅内皮質II層ネットワークモデルの同期した電位振動と位相コーディング

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概要

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星状細胞と抑制性介在ニューロンを用いて嗅内皮質II層のネットワークモデルを構築した。各星状細胞は、神経生理学実験で観測されている閾値下膜電位振動を再現する。本ネットワークモデルでは、これらの膜電位振動が抑制性介在ニューロンを介して同期し、θ周波数のリズム活動が生じた。嗅内皮質II層からの出力は、海馬体の3シナプス回路を経由して嗅内皮質V層に投射される。さらに嗅内皮質V層からII層への投射経路があるので、嗅内皮質と海馬体は閉回路を形成する。そこで、本モデルでは、星状細胞の出力を25ms遅延させて他の星状細胞に入力することで、この閉回路を実現した。ループ回路によって星状細胞は、θリズムの脱分極相で、約25ms間隔(γ周波数)で次々と発火した。このような振る舞いを示す本ネットワークモデルは、場所細胞の振る舞いとして知られているphase orecessionを再現することができる。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-11-15

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