海馬歯状回神経回路モデルのフィルタ特性に対する苔状細胞へのランダム入力の効果

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概要

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本論文では、生理学的実験から、海馬歯状回は帯域通過型フィルタとしての特性を持っているのではないかという示唆に基づき、歯状回の主なニューロンである顆粒細胞、抑制性ニューロンであるバスケット細胞、およびハイラー領域に存在する苔状細胞の各細胞モデルを用いて歯状回モデルを提案する。本モデルでは、貫通路刺激のみでは低域通過型フィルタの特性を示すが、適度な分散を持った確率密度関数のランダムなシナプス入力を苔状細胞に加えると、帯域通過型フィルタの特性を示した。また、ランダム入力の分散を大きくした場合には、低減通過型フィルタの特性を示した。このことから、本モデルは適度な分散を持ったランダムなシナプス入力を苔状細胞に加えたときに、帯域通過型フィルタの特性を示すと考えられる。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-11-15

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