海馬歯状回の神経回路モデルとその応答特性

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
AragiとHolmesによって作られた海馬歯状回顆粒細胞のマルチコンパートメントモデル[1]をシングルコンパートメントモデルに簡約化した。このシングルコンパートメントモデルは、実験で観測された活動電位や後脱分極(DAP)をよく再現し、持続的な脱分極で生じる繰り返し発火もよく再現する。また、周期刺激に対する引き込みや不規則な応答を図にまとめた。さらに、顆粒細胞モデルと抑制性介在ニューロンであるバスケット細胞モデルを用いて、歯状回の神経回路モデルを作った。この歯状回モデルは、15Hz以下の入力信号に対して1 : 1に応答し、入力信号と同じ周波数の信号を出力するが、20Hz以上の入力信号に対しては、最初に1回活動電位を発生するだけで入力信号と同じ周波数の信号を出力することはない。歯状回モデルは低域通過フィルタの性質を持っている。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-01-21

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク