ブラインド処理を用いた近傍音場向け平面アレーシステムによる複数音源の分離抽出

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複数話者や騒音源が存在する環境における近傍音場の特定音声を分離抽出するマイクロホンアレーを提案する。特に,複数のコンピュータユーザーの音声を同時に分離抽出することを考える。そのシステムは,コンピュータディスプレイ4辺に組み込むマイクロホンアレーで構成し,球面波に対応したフロントエンドとなることを目標とする。基本的な構成は,これまでに提案した平面波を対象とした平面状マイクロホンアレーを基にしている。それは,ブラインド信号分離手法の一つであるAMUSE法により複数音源を大まかに分離するSTEP1と,推定された各音源のDOAを基に生成された適応ノッチフィルタによって信号の抽出を行うSTEP2からなる。シミュレーションにて,球面波を考慮したDSA法における性能を検討した。さらに,AMUSE法によるブラインド信号分離で得られた分離信号とブラインド信号分離および適応ノッチフィルタを組み合わせた提案システムの性能をSNRとコヒーレンスで評価した。2話者が存在する環境で,対象話者が他者に対して5dBのレベル差で話した場合,球面波モデルで,SNR評価は,AMUSE法で12dB,提案したシステムでは14dBであった。提案システムでは従来の平面波モデルのシステムに対しては6dBの改善であった。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-09-13

ブラインド処理を用いた近傍音場向け平面アレーシステムによる複数音源の分離抽出

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