聴覚マスキングを用いた頭外音像定位の評価法の検討
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概要
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音源信号と頭部伝達関数(Head Related Transfer Function)を畳み込んだ信号はヘッドホン受聴によって,音像を頭外に定位させることが可能となる.頭部伝達関数は,被験者,音源方向に依存する伝達関数である.したがってHRTFには個人性があるため,被験者本人のHRTFを用いない場合音像は頭外に定位しないことが多い.頭外音像定位は,MOS評価法など主観評価実験によって評価されるが,他の評価法との比較が困難であり,また被験者に大きく依存する.本稿では,聴覚マスキングを利用した頭外音像定位の評価法について検討する.頭外音像定位を定量的に評価することを目的とし,被験者本人のHRTFを用いることは特に,真正面,真後ろ方向で有効であることを確認した.ダミーヘッドのHRTFを用いた場合,被験者本人のHRTFを用いた場合,それぞれマスキングレベルは,5.6dB,6.6dB上昇した.被験者本人のHRTFとダミーヘッドのHRTFを用いた場合の差は,正面方向で1.6dB,真後ろ方向で1.3dBであった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-12-13
著者
-
西野 隆典
名古屋大学情報メディア教育センター
-
武田 一哉
名古屋大学大学院情報科学研究科
-
板倉 文忠
名城大学大学院理工学研究科
-
板倉 文忠
名古屋大学
-
伊藤 克亘
法政大学大学院情報科学研究科
-
伊藤 克亘
名古屋大学大学院情報科学研究科
-
伊藤 克亘
電総研
-
西野 隆典
名古屋大学情報メディア教育センター:(現)三重大学大学院工学研究科
-
武田 一哉
名古屋大学
-
内田 和宏
名古屋大学大学院工学研究科電子情報学専攻
-
西野 隆典
名古屋大学エコトピア科学研究所
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