ゴムフェライト装荷によるフェライト系電波吸収体の経済的広帯域化 : 誘電体・焼結フェライト2層構造への適用

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概要

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フェライト系電波吸収体の広帯域化を目的に,裏打ち導体板と焼結フェライトの間に誘電体層を設けた2層構造吸収体に,適当な誘電体層を介してゴムフェライトを装荷した場合の反射減衰特性を検討している.まず計算によって,各層厚を適当に選ぶことによって,誘電体・ゴムフェライト対を装荷しない2層構造吸収体に比べて,大きな反射減衰量が得られる周波数帯域が広がることを明らかにしている.一例として,20dB以上の反射減衰量を与える周波数範囲が30MHzから1,910MHzにわたる吸収体を構成することができることを示している.また,2層構造として大きな反射減衰量が得られる周波数範囲が最も広い既設の吸収体に対しては,焼結フェライト表面にシート抵抗を張り,空気/ゴムフェライトを装荷することが広帯域化に有効である.最後に実験によって,低誘電率層を介してゴムフェライトを装荷することで,2層吸収体に比べて広帯域な特性が得られることを示している.
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-11-25

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