ファセット化ジャンルに基づく複数文書要約の分析(言語理解とコミュニケーション一般)

概要

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われわれは,要約は,要約を受け取る利用者の情報要求・検索意図に応じて異なるタイプのものが求められると考えている。ここでいう要約のタイプとは,たとえば,事実をまとめたもの,背景や展望・見通しなどをまとめたもの,数値データに焦点を当てたもの,アドバイス・意見をまとめたものなどを指す。われわれの研究では,トピックと要約タイプの組み合わせを観点と呼び,複数文書を対象とした要約を観点に応じて自動作成することを目的としている。本稿ではその準備段階として,異なるタイプの要約作成において,元記事のジャンル特性の有用性を検討した。まず,重回帰分析を適用し,文抽出要約において,ジャンル特性の有効性について検証した。目標変数は,元の原文書集合中の文が,人手作成要約中の文にどれだけ含まれているかを計算した。説明変数は,文を重みづけるパラメータを利用し,ジャンルに基づく特性を4つ追加してその効果を検討した。その結果,20種類の記事集合の各々について3人の要約作成者が作成した要約文書のうち,それぞれの特性について4〜12の要約文書について統計的に有意に要約精度が向上することを確認した。また,4つのジャンル特性のうち議論性が解説型の要約作成と関連していることを確認した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-08-22

ファセット化ジャンルに基づく複数文書要約の分析(言語理解とコミュニケーション一般)

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