輪郭の曲率におけるアイコニックメモリの制限容量(「空間に広がるインタフェース」及びヒューマン情報処理一般)
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概要
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空間的手がかり弁別法を用いて,アイコニックメモリ(Iconic Memory,IM)における輪郭の曲率の弁別閾を測定した.実験では,2-6個の曲線で構成される学習刺激が瞬間提示され,赤と緑の2線分が手がかり刺激として持続提示された.手がかり刺激の提示は,実験1,2でそれぞれ学習刺激の0ms,300ms後,実験3で学習刺激の提示後より50ms前であった.被験者の課題は,赤と緑の2線分で示された2曲線の曲率弁別であった.実験1,2で,要素数の効果がみられた結果より,IMは高容量でなく,容量制限をもつことが示された.手がかり遅延の効果がほとんどみられなかった実験1,2の結果より,IMの表現は少なくとも300msのあいだ減衰しないことが示唆された.実験3で要素数の効果がみられた結果より,刺激が提示された状態での知覚過程でも容量制限が生じることが示された.閾レベルにおけるIMのこれらの特性は,閾上レベルにおいてIMは高容量で急速に減衰するという従来の知見と異なる.手がかり刺激を用いた単一の学習刺激の提示は,IMを検証する有効な方法とみなせる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-05-02
著者
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