分配選択型WDMシステムにおけるグループ接続方式の提案

概要

論文の詳細を見る
分配選択型WDMシステムは、放送型のスイッチを基盤にし、放送と通信を一つのネットワークで統合して提供することを目指したシステムである。受信者は同報されている多様な情報の中から必要な情報をセレクタによって選択することにより受信することができる。ただしここではセキュリティ確保のためセレクタはネットワーク側で管理するものとする。また、ユーザはどの端末からも送受信可能であることを前提としている。この放送型のシステムにおいて通信を実現しようとするとき、1対1から1対N、そして1対ALLの接続を共通した基盤で一元的にどう実現するかが本システムでの課題の一つである。放送型システムで1対1通信をおこなうには、一般的には通信者間で暗号化することで実現できる。しかしながら1対N通信を実現するとなると、それぞれの通信相手で異なった暗号化が必要となり、個別の暗号による1対1通信を1対N通信に拡張することは簡単ではない。現在おこなわれている1対N通信では、受信側に同一の復号鍵を配る方法や同一のデコーダを用いることによりおこなわれている。しかしサービスの停止等に伴う鍵やデコーダの回収は難しく、1対N通信が主に有料サービスとして用いられていることを考慮すると、この方式では誰もが簡単に1対N通信を利用できるネットワークを実現できない。本論文では分配選択型WDMシステムにおいて1対N通信を実現するための提案をおこない、ネットワークに必要な機能を明らかにすることを目的とする。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-03-11

分配選択型WDMシステムにおけるグループ接続方式の提案

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク