複数の大脳基底核ループでの異なる表現を用いた逐次的行動選択
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概要
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近年、大脳基底核は、ドーパミン神経細胞によって与えられる強化信号を利用して、強化学習を行なっているという仮説が提案されている。大脳基底核-視床-大脳皮質を結ぶ複数のループが知られているが、その機能についてはあまり分かっていない。我々は、この論文で、複数のこれらのループが、複数の表現系を用いて、視覚運動の系列の学習を行なっていることを示す計算論的モデルを提出する。このモデルの中心的な考えは、視覚運動の系列は、空間座標系 例 視覚座標)での方が学習が容易であり、身体座標系 例 関節座標)での方が制御が容易であるという点にある。"2x5課題"と呼ばれる近年の猿での学習実験の行動と神経生理のレベルでの結果を、このモデルは再現できた。
- 1997-06-19
著者
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彦坂 興秀
順天堂大学医学部生理学第一
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銅谷 賢治
科学技術振興事業団川人学習動態脳プロジェクト
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桐谷 賢治
奈良先端科学技術大学院大学:(株)国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所:先行的研究事業、沖縄科学技術大学院大学
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銅谷 賢治
奈良先端科学技術大学院大学:(株)国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所:先行的研究事業、沖縄科学技術大学院大学
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銅谷 賢治
科学技術振興事業団 川人学習動態脳
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中原 裕之
理化学研究所脳科学総合研究センター脳数理研究チーム
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彦坂 興秀
順天堂大学医学部生理学第一講座
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彦坂 興秀
順天堂大学医学部第一生理
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銅谷 賢治
科学技術振興事業団
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水野 三郎
東京大学総合文化研究科広域科学専攻広域システム科学系
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