実時間での運動系列学習を支える並列回路機構
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概要
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系列運動学習は,意図的,課題指向的なレベルと,無意識的,運動指向的なレベルという階層構造を持ち,これらの学習は異なる時間スケールで起こる.実際,脳内の異なる部位が,系列学習の異なる段階に関与することが示されている.本研究は,高次の学習回路が低次の学習回路の効率よい運動制御の獲得をいかに促進し得るかについて検討する.連続時間,空間の定式化のもとで,低次のレベルでの単純な強化学習と,高次の出力を教師とした学習を比較したところ,単純な強化学習では応答時間の改善がほとんど見られなかった.学習の前後に高次/低次の回路をブロックするシミュレーシヨンによリ,それぞれが新たな系列の獲得と,学習された系列の制御に強く関わるという実験結果を再現した.
- 2003-03-12
著者
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ビスマルク フレデリック
奈良先端科学技術大学院大学
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桐谷 賢治
奈良先端科学技術大学院大学:(株)国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所:先行的研究事業、沖縄科学技術大学院大学
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銅谷 賢治
奈良先端科学技術大学院大学:(株)国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所:先行的研究事業、沖縄科学技術大学院大学
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銅谷 賢治
科学技術振興事業団 川人学習動態脳
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中原 裕之
理化学研究所脳科学総合研究センター脳数理研究チーム
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彦坂 奥秀
Laboratory of Sensorimotor Research. National Eye Institute, National Institute of Health
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彦坂 奥秀
Laboratory Of Sensorimotor Research National Eye Institute National Institute Of Health
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ビスマルク フレデリック
奈良先端科学技術大学院大学:(株)国際電気通信基礎技術研究所脳情報研究所
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