運動立体視にやけるトランスペアレンシー : 2透視投影像における点対応からの準最適線形アルゴリズム
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概要
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互いに重なり合って異なる運動をする2個の剛体の3次元運動パラメータと3次元構造パラメータを,物体表面の滑らかさ,あるいは,投影の近似モデルなどの付加的な前提条件なしに,フレーム間の追跡などによって既に得られた2画像間の特徴点対応情報から閉形式の数値計算と一撃クラスタリングで復元する計算理論とアルゴリズムを提案する.まず,2枚の透視投影像間の特徴点対応にn個の3次元剛体運動が含まれる場合の基本拘束方程式を,透明視(トランスペアレンシー)の普遍的計算理論として筆者が提案した重ね合せの原理を用いて導出する.次に,2重運動の場合について,2組の3次元剛体運動パラメータを,データの誤差を考慮して準最適に求める線形アルゴリズムを導出する.このアルゴリズムは,データにノイズがない場合は,厳密解を与えることはもちろんであるが,計算の閉形式性を保ちつつ,中間段階で得られる拘束方程式をできるだけ多く用いる最適化手法を取り入れているため,誤差が存在する場合にも全体として準最適な解を求めることができる.更に,この運動パラメータを用いて対応点の各物体へのクラスタリングと構造復元を行う一撃アルゴリズムを導く.特徴点の数が十分多く,それらが特殊な配置になければ,一般の運動パラメータに対して解が一意に定まることが構成的に証明される.最後に数値シミュレーションによって本アルゴリズムの正当性を示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-02-25
著者
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