標準正則化手法による重なり合った複数表面の復元
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
自然界の情景は、複数の重なり合う表面(多重表面)によって適切に表現されることが多い。人間の視覚系は多重表面を知覚する透明視と呼ほれる能力を持っている。しかし、従来のコンピュータビジョンでは、この状況を適切に扱う方法は確立されていなかった。近年、多重表面復元を計算機アルゴリズムとして実現する方法が、各種研究されている。例えば、複数表面の多層的集合表現でシーンを記述する方法(multi-layer representationと呼ばれている)がある。これらの方法は、表現自体は単純であるが、その反面、(1)データの各表面へのクラスタリング、または、画像面上でのセグメンテーション、(2)滑らかな表面復元、の2つのプロセスの同時協調処理が必要である。このために、模擬焼きなましなどの最適化手法や、統計的クラスタリング手法が用いられていた。本稿では、多価関数の直接的代数表現に基づいて、多層表面復元のための多価標準正則化理論とその計算アルゴリズムを提案する。なお、紙面の都合上、多価スカラー値関数に限って述べるが、多価ベクトル値関数の正則化も可能である。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-09-26
著者
関連論文
- 標準正則化理論の多価関数への拡張 : 滑らかな多重表面の復元
- 3次元物体投影像における一撃的交差形状解析法
- 局所微分フィルタを用いた多重スケール・多重方向場の表現と検出
- 局所微分情報に基づく交差形状解析 : 低次微分フィルタによるL,T,X交差検出
- 3次元物体投影像における交差形状解析 : 局所微分情報を用いた一撃的Y交差検出
- オプティカルフローからの多重運動立体視 : 重ね合わせの原理に基づいた基本拘束方程式の導出
- 1993年コンピュータビジョンとパターン認識会議参加報告
- 多価写像学習ネットワークの理論と視覚モジュールの学習による実現
- ディジタルPLLを用いたしま画像からの実時間形状復元処理(第2報) : 精度の改善と光学面形状測定への適用
- ディジタルPLLを用いたしま画像からの実時間形状復元処理
- 多価正則化ネットワークを用いた逆キネマティクスの学習
- 多価正則化ネットワーク : 多対h写像を学習する多層ネットワークの理論
- 標準正則化手法による重なり合った複数表面の復元
- 両眼立体視におけるトランスペアレンシーの計算理論と2重視差の一撃計算モデル
- 運動立体視にやけるトランスペアレンシー : 2透視投影像における点対応からの準最適線形アルゴリズム
- 2-2 上手に拘束条件を設定するには : 多重視覚情報の抽出を例にして(2.画像理解のための計算理論)(最近の画像認識・理解技術)
- 多価関数を近似する正則化ネットワークとその学習アルゴリズム
- 標準正則化理論の多価関数への拡張と多重表面の復元