インターネットにおけるパケット伝送遅延時間の測定およびシステム同定によるモデル化に関する検討
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概要
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インターネットにおける、エンドーエンド間のパケット伝送遅延の特性を知ることは、アプリケーションのQoS(サービス品質)を向上し、効率的な輻輳制御を実現するためにきわめて重要である。本稿では、インターネットにおけるパケット伝送遅延時間を測定し、システム同定を用いてパケット伝送遅延時間の動的な特性をモデル化する。まず、システム同定で用いる入出力データとして、送信側ホストからのパケット送信間隔およびラウンドトリップ時間を測定する。往復パケット伝送遅延時間の測定には、ICMP(Internet Control Message Protocol)を利用する。次に、送信側ホストから見たネットワークをブラックボックスと考え、1入力1出力の動的システムとしてモデル化する。システムへの入力として送信側ホストからのパケット送信間隔を、システムからの出力としてランウンドトリップ時間の差分を用いる。本稿では,ARX(Auto-Regressive eXogeneous)モデルに対してシステム同定を適用し、測定結果からモデルのパラメータを決定する。複数のネットワーク環境における測定結果を用いてモデル化を行い、ARXモデルによりラウンドとリップ時間がどの程度モデル化できるか検討する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-03-09
著者
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