TCPコネクション数の変動がREDゲートウェイの過渡特性に与える影響

概要

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近年、エンド-エンド間で動作するTCPの輻輳制御機構を補助するために、ゲートウェイにおける輻輳制御機構がいくつか提案されている。この中で、現在もっとも有望と考えられ、実際に実装されつつあるのは、ゲートウェイにおいて意図的にパケット棄却を発生させるRED(Random Early Detection)ゲートウェイである。これまで、REDゲートウェイの定常特性に着目した研究はいくつか行われているが、REDゲートウェイの過渡特性に関する検討はほとんど行われていない。本報告では、TCPのコネクション数が変動が、REDゲートウェイの過渡特性にどのような影響を与えるかを解析する。ネットワーク全体をフィードバック系のシステムとしてモデル化し、TCPのコネクション数が変化した時の、REDゲートウェイのバッファ内パケット数を導出する。その結果、REDゲートウェイの過渡特性は、定常状態におけるTCPのコネクション数、REDゲートウェイの処理能力、TCPの往復伝搬遅延時間によって大きく変化することが分かった。また、REDゲートウェイの制御パラメータは、REDゲートウェイの過渡特性にあまり影響を与えないことが分かった。
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-04-13