並列分散及び逐次処理の有効的適用によるオクルージョン面を有する3D物体の認識

概要

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3D物体のオクルージョンに起因する認識率の劣化の改善を図るために、並列分散及び逐次認識処理の有効的適用により、高速且つ精度の高い認識システムの構築を行った。本認識システムは、並列分散処理に2段のニューラルネットワークを用いた。それらは、平面の幾何的特徴により物体を構成する面を識別するものと、その識別面に基づいたアスペクトグラフにより物体を認識するものである。しかし,一般に3D物体認識では、オクルージョンによって極端な認識の劣化が見られる場合がある。このため本認識システムでは、面の認識段階やアスペクトグラフのリンクラベリング処理において"オクルージョン検出フラグ"を送出し、このフラグによって認識の最終段階で"検証プロセス"を発生させ、認識対象候補の中で厳密に照合が行なわれる。この検証プロセスでは、面間の相互的接続関係を記述した幾何モデルを用い、評価値の導入により逐次探索を効率良く進めていく。その結果、オクルージョンが生じる場合の認識率の改善が大幅に図られた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-11-12