空間パターン情報処理のためのオブジェクト指向型言語とその応用

概要

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現実世界における立体や画像などの空間パターン情報を扱う場合、情報そのものの表現、すなわちモデル化をうまく行う必要がある。しかしパターン情報を扱うためのソフトウェア環境は、必ずしも十分ではない。オブジェクト指向概念のプログラミングにより、対象とする問題の物理的実体や概念を自然にモデル化することができる。これは、ユーザに解くべき問題の記述のみに専念させ、問題解決はシステムに任せることができるという利点があるが、純粋のオブジェクト指向型言語にはオブジェクト間の関係や動的振舞いを表現する方法が用意されていない。このため、制約指向を取り入れるアプローチがなされている。ところが、その制約は、グラフの同型問題のような制約充足問題として知られているものであって、離散的な構成要素間の計算領域における関係であり、連続的なシステム、すなわち、微分方程式や積分方程式で与えられるようなシステムを扱うことはできない。そこで、離散的のみならず連続的な空間パターン情報の表現方法を持ち、現実における力学、電磁気学、光学などの法則を表す物理的制約と、空間一意性などの幾何的制約を記述する方法を用意した制約オブジェクト指向型言語のトランスレータの作成を行い、立体や空間を扱うVRやCADなどのアプリケーション開発を容易にすることを試みる。本稿ではその言語からC++へのトランスレートを行う際の内部での処理方法について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-09-20

空間パターン情報処理のためのオブジェクト指向型言語とその応用

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