Windows上の音合成システム「おっきんしゃい」の構築
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文では, Windows上の視覚的操作環境上で音合成, 加工, 演奏の機能をもつ新しい音合成システム「おっきんしゃい」について述べる.従来の視覚的操作環境上の音楽用音合成システムでは, ユニットジェネレータ, あるいはパッチなど, 手続のオブジェクトボックスを中心として合成システムが構築されていた.しかし, 本システムは, 単音の合成と, 出来上がった複数の音を時間-空間平面に配置するなどの異なるレベルを行き来する合成/加工操作の容易性を考慮し, データとしての音オブジェクトをアイコンなどの視覚的単位として表し, これと演算オブジェクトのアイコンとで合成/加工操作を行う.音オブジェクトには演算履歴が内包されており, 試行錯誤の操作が次からは視覚的プログラミングとしても利用できる.このような操作コンセプトの基で, 正弦波モデルに基づく音加工が特徴的な機能としてあり, この中にモーフィング, ビブラート制御がある.また, 物理モデルの合成及びモーフィング機能も実装されている.システムは2度のコンピュータ音楽の実演を成功させ, 音楽制作の総合的なツールとして有効であることを示した.現在作曲家, あるいは音楽大学の学生に使用してもらい意見交換を始めている.将来はコンピュータ音楽のほか, マルチメディアコンテンツの制作に重要なツールとなることが期待される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-06-01
著者
-
榊原 健一
北海道医療大学心理学部
-
榊原 健一
日本電信電話株式会社nttコミュニケーション科学基礎研究所
-
小坂 直敏
日本電信電話株式会社 NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
榊原 健一
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
小坂 直敏
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
小坂 直敏
Ntt コミュニケーション科学基礎研
-
引地 孝文
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
榊原 健一
北海道医療大学心理科学部言語聴覚療法学科
-
榊原 健一
北海道医療大学心理科学部
-
Sakakibara Ken-ichi
Acoustical Science And Technology
-
Osaka Naotoshi
Acoustical Science And Technology
関連論文
- Vocal Fry発声区間の自動検出法(音声,聴覚)
- 声帯瘢痕の内視鏡診断
- 立体内視鏡とハイスピードカメラによる声門面積関数の計測 (特集 音声生理研究の方法)
- 吸気発声における喉頭音源生成(感情音声,韻律,声質,音声生成・知覚,脳機能,一般)
- 喉頭トポグラフによる声帯振動様式の分析(感情音声,韻律,声質,音声生成・知覚,脳機能,一般)
- 声帯麻痺患者の異常声帯振動データに対する非対称二質量モデルの係数推定
- 新型高速度デジタルカメラの喉頭領域への応用および検討
- 声帯瘢痕の内視鏡診断
- EA2010-34 声門面積解析に基づく喉頭音源モデルによる病的音声合成と知覚評価
- トゥバ喉歌の音源推定