ガイド領域を用いた視線文字入力インタフェースの提案

概要

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視線文字入力インタフェースの使用中に、入力である注視と入力でない注視(停留)を簡単に区別するのは困難であった。それは、主に"入力"と"探索"という役割の異なる二つの注視があり、注視時間などからの区別が難しかったからである。そこで本研究では、新たな画面デザインのインタフェースを提案した。そのデザインは、画面の左右に"入力"のための入力領域を配置し、中央に"探索"のための、入力領域と同様な文字配列をもつガイド領域を配置したものである。ガイド領域で文字位置を探索できるので、"探索"のための注視はガイド領域で、"入力"のための注視は入力領域での発生が期待される。ガイド方式により、入力領域における入力でない注視(停留)を減らせるかを、従来方式とガイド方式の両方式で実験を行い比較した。その結果、ガイド方式では従来方式に比べ入力に時間がかかり、全体の注視頻度が増加するが、入力でない注視(停留)頻度が従来の40%に減少したことからガイド方式の有効性が示された。更に、これまで時間的に分離困難であった入力である注視と入力でない注視(停留)を88%の割合で分離可能であることも判明した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-05-01