ラベルスィッチ技術のマルチキャスト拡張と評価

概要

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ラベルスイッチ技術を利用したLSR(ラベルスイッチルータ)は, パケット転送を通常のネットワーク層転送モジュールのほかに, 固定長ラベルによるラベル転送モジュールで行う.IPパケットを, 固定長ラベルに対応させ, ラベル転送モジュールを用いて転送することで高速・高機能のパケット転送を実現する.LSRで用いるユニキャスト用ラベル配送プロトコルは, IETF(Internet Engneering Task Force)でその基本的な部分が決定されている.マルチキャストラベルスイッチ技術は, 様々なプロトコル(FANP[5], TAG[7], IPSOFACT[11]が提案され, これらの方式の比較はOomsら[13]によって行われている.しかし, マルチキャストパケット転送をラベルスイッチ技術を使用する場合と使用しない場合を比較し, マルチキャストラベルスイッチ技術の有効性を評価したものはない.本論文では, 一つのマルチキャスト用ラベルスイッチのプロトコル(FANP)を設計及び実装し, それを用いて通常ルータに比べてLSRのオーバヘッドであるLSP設定時間とラベルスイッチ技術を使用した場合と使用しない場合のスループットを測定し, マルチキャストラベルスィッチ技術の有効性を評価する.LSP設定時間は, LSR1段当り40ms程度であり, ラベルスイッチ技術のオーバヘッドは少ないことがわかった.また, ラベルスイッチ技術を使用した場合のスループットは, 使用しない場合より高く, マルチキャスト受信者が多いバックボーンルータのようなマルチキャストパケットを多数複製するルータにおいて有効であることがわかった.
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-12-25

ラベルスィッチ技術のマルチキャスト拡張と評価

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