パケット処理ノードを使用した大容量ファイル多地点高速転送法

概要

論文の詳細を見る
アクセスラインを含む広帯域化に伴いネットワーク経由で大容量ファイルを高速に転送することが可能になってきている。対象としては映画や放送のディジタルコンテンツ、医療情報データが考えられる。ここでは、こうした大容量ファイルを多地点に転送するアーキテクチャを提案する。提案にあたって、転送プロトコルとしてはアプリケーションレベルまでの高スループット動作が期待できるNetworkDMA型のトランスポートを使用する。多地点転送動作のため複数受信者からのACK,NACK処理に対応する内部管理構造の拡張を行なった。さらに高速にパケットを複数ポートに複製するパケット処理ノードを導入する。通常のルータ機能の他、ヘッダの参照、マルチポートへのフォワード、書き換えを行なうものである。この機能はハードウェア処理により1Gbpsスループットで動作可能である。フローとしてはユニキャスト、トラフィックとしてはマルチキャストとすることでセキュアであるとともに効率的な転送を実現する。アーキテクチャ、動作原理、ノード技術、およびプロトタイプでの実験例を述べ、その実現性・有効性を報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-12-06