青年期から成人期に至る環境意識の発達的変化と関連諸要因の効果
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概要
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青年期から成人中期に至る環境意識の発達的変化と関連諸要因の効果が検討された。2つの調査が実施された。調査1では大学生とその母親78組が, 調査2では中高生とその母親504組が対象とされた。これに若松・渡部 (1996) から抜粋した936名分の資料を加えて分析対象とした。環境意識の測定には, 10の環境問題ごとにその身近さと関与可能性を問う, 若松・渡部 (1996) の質問項目が用いられた。発達差の検討には女性の資料のみが用いられ, 関連諸要因の検討には男子を含む適当な資料を要因ごとに選別して用いた。多くの環境問題において, 年齢群間で環境意識の高さの違いが示されたことから, 環境意識は加齢に伴い変化すると推測した。特に中高生群と大学生以上の群との間で, 家事関連の環境問題意識が大きく異なっていた。関連要因の検討からは, 学校での環境問題学習経験とボランティア参加経験に, 環境意識を高める効果が示された。母子間の関連や家事経験の効果は弱いものであった。これらより, 環境意識形成には環境学習経験が童要であると結論し, 効果的な環境教育の在り方について考察した。
- 日本発達心理学会の論文
- 2000-12-31
著者
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