9. K^+-依存性パラニトロフェニルホスファターゼ(K^+-pNPPase)活性検出のための新法
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概要
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K^+-pNPPaseの反応が, Na^+-K^+-ATPaseの反応のK^+-依存性部分に等しいことは, ほぼ確立されている。K^+-pNPPase活性の光顕および電顕的検出のための方法として, ErnstのSr^<2+>-Pb^<2+>法が知られているが, この方法は二段階法であり, 人工産物の混入の可能性がある。このたび我々は新しく一段階法を考案し, 良好な結果を得た。方法は, 組織(主としてウサギ腎)を2%パラホルムアルデヒドおよび0.25〜1%グルタルアルデヒドの混液により10分間灌流固定, または30〜60分間浸漬固定し, 緩衝液による洗浄後30μmの凍結または未凍結切片を作製, 下記の組成の浸漬液により室温で5〜15分間浸漬た : トリスー塩酸緩衝液, pH9.0, (250mM), pNPP(20mM), MgCl_2(10mM), KCl(30mM), くえん酸鉛(4mM), DMSO(25%v/v)。K^+-依存性の反応は, 主として遠位曲尿細管の基底陥入膜に認められた。この活性はウワバイン(10mM)によって阻害され, R8231(0.5mM)で阻害されない。一方, K^+-非依存性の活性が近位曲尿細管の刷子縁に認められたが, この活性はR8231で阻害され, アルカリ性ホスファターゼと同定された。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1978-11-01
著者
-
小川 和朗
京大・医・解剖
-
小川 和朗
京都大・医・第2解剖
-
小川 和朗
京都大学第ii解剖
-
馬屋原 宏
京都大・医・II解
-
馬屋原 宏
京大・医・解剖
-
安藤 孝夫
武田薬品・中研
-
安藤 孝夫
武田薬品・中央研・薬剤安全性研
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