塩蔵コンブからのクロロフィル分子アロマー混合物の調製
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概要
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クロロフィル分子のアロマー化合物を食用の緑色色素として多量に調製するための研究を行った。塩蔵コンブからクロロフィル分子アロマーである10- ハイドロキシクロロフィルa/a'を多量に含むエタノール抽出液を得て,光照射し,残存していたクロロフィルaから少量の10- エトキシラクトンクロロフィルa/a'を生成させたところ,抽出液の緑色が強まった。しかし長時間光照射したところ,色素全体の分解が起こり,退色した。抽出液中のアロマー化合物含量を増やすため,クロロフィルaを追加して,500lxで6時間,光照射した。アロマー化合物の総含量は高速液体クロマトグラフィー分析によると約85%に達し,その色調は青味がかった緑色を示した。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2002-01-15
著者
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酒井 徹
東和化成工業株式会社食材開発研究センター
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小関 聡美
東和化成工業株式会社食材開発研究センター
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村中 知香子
東和化成工業株式会社食材開発研究センター
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中島 博武
東和化成工業株式会社開発グループ
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