スケトウダラ肉糊の加温中に生成する 150 および 70kDa 成分の同定とその存在状態
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概要
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スケトウダラ肉糊を25℃で加熱すると150kDa, 70kDaの成分が生成した。同時にミオシン重鎖(HC)とHC2量体の間に2本のバンド(上からa, b)が認められた。コイ・ミオシン。サブフラグメント-1 (S-1) HCに対する抗体は150kDa成分とバンドa, bと反応した。さらに, 70kDa成分のアミノ末端部分のアミノ酸配列を決定し, 150kDaと70kDaはそれぞれ, HCがGly-1334とVal-1335の間で切断され生成したヘビーメロミオシン(HMM)様, ライトメロミオシン(LMM)様の成分と結論した。またバンドa, bはそれぞれ, HCと150kDa, 150kDa同士の架橋体と推定した。すなわち, 同一ミオシン分子に分解と架橋が同時に起こりうることが示された。そして, これら分解成分はすべて肉糊中で変性凝集体として存在していることがATPase失活, 溶解性の消失から示された。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2000-09-15
著者
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