前立腺癌に対するLH・RH Agonist療法の投与方法とその効果

概要

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前立腺癌にたいするestrogenあるいは去勢術に代るホルモン療法としてLH・RH agonistによる治療法が注目されている.しかし薬剤の特性より皮下注射法のみが有効た投与法であったが,徐放性基材を使用した投与法や投与経路に工夫を加えた経鼻法が開発され,本邦でも既に臨床治験が行なわれている.我々は皮下注射投与・我々独自に開発した消化性ならびに非消化性基材による徐放投与・経鼻投与の4方法によるLH・RH療法が施行された59症例の前立腺癌患者を経験した.経鼻投与のみがbuserelin,他の方法にはleuprolideがLH・RH agonistとして使用された.いずれの投与方法でも充分な血中testosterone抑制効果が得られたが,leuprolideを使用した治療群間での比較では皮下注射による間歓的投与法より徐放性基材による持続的投与法の方が小量のleuprolideで充分な抑制効果が認められた.評価可能な57例中,5例の再燃癌ではまったくPRは認められず,新鮮例52例ではPR31(59.6%),stable 19(36.39%),PD 2(3.8%)例であった.投与法群の間では特虹際立った差は認められなかった.
社団法人日本泌尿器科学会の論文