情報化時代におけるプライバシーに対する中学生と大人の意識構造の比較
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
従来のプライバシーの構成概念に加えて,情報化社会の進展に伴い社会的重要性を増している個人情報に対する態度を含めた調査紙を作成した.それを,中学生と大人(保護者,中学校教員)に実施し,プライバシーを構成する因子,および,因子間の因果関係を推定して,プライバシーの構造を検討した.その結果,従来の日本人の研究では抽出されなかった,情報の自己統制に関する因子が抽出された.大人と中学生のプライバシー意識の違いは,中学生のプライバシー意識では,情報の自己統制および他者からの遠慮を期待することに関する因子が未分化であることが示唆された.今後は,情報化社会の進展により,個人情報に対する関心が高まることで,日本人のプライバシーに対する意識にほとんど含まれないとされる,自分自身に関する情報の主体的統制という側面が強調されるようになっていくと考えられる.
- 日本教育工学会の論文
- 2003-09-20
著者
関連論文
- 中学校・技術のための鉄道模型制御教材Grailの開発
- ユネスコの中等教育向け情報教育カリキュラムと「西之園カリキュラム」との比較
- ユネスコの中等教育向け情報教育カリキュラム
- 情報活用の実践力に見る児童および教師の問題解決過程の認識構造および評価の相違について
- 受験参考書に見る小論文試験の目的と評定構造の関係
- アニメの力学的正誤の判断における力学的問題解決能力の批判的思考態度に対する優位性について
- 装置操作学習における教示の役割
- メンタルモデルの自発的形成過程と対象との同型性
- コンピュータ通信に対する教師の意識改革
- 教育用手書き図形入力システムの教育利用
- 幾何論証課題文の制約条件を満たす図に関する計算機的表現の自動生成
- 児童の問題解決過程における情報活用の実践力尺度の開発
- PDA(Portable Digital Assistant)を利用した授業実践の分析
- 情報化時代におけるプライバシーに対する中学生と大人の意識構造の比較
- ConvinceME と共同作業が課題理解に果たす役割
- 中学校「技術」におけるロボット教材の具備条件の相違と学習効果についての一検討
- 教員養成系学部学生の専攻分野によるコンピュータに対する意識の違い
- 動画映像における映像編集が記憶再生課題に与える影響
- 児童による算数の自己評価の妥当性についての研究
- 算数の授業におけるICTの教育効果の検討 : 児童同士の話し合い活動におけるICT
- 3つの授業モデルの実践的妥当性の検討 : 算数科において小グループの話し合いを通して自分の考えを文章化することの効果