モバイルエージェントによる電子発注と電子決済の統合モデルの提案
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概要
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本稿ではインターネット上に分散しているサービスを統合的に利用するためのモデルを提案する。本モデルの検討のために、電子発注サービス群と電子決済サービス群の動的な統合を題材としてとりあげた。この題材では特に次の2点が重要である。(1) 異なる企業の認証システムで、互いに他のサービスの顧客が同一人物であることを判断できなければならない。このために、利用ポリシー (有効な利用方法) が異なるデジタル証明書の交換を可能なデジタル認証の管理方法が必要になる。(2) 顧客から見ると発注と決済は一連の処理と見るのが自然である。この顧客の観点の実現のために、注文書の内容などの顧客が持っているコンテクストをネットワーク上の複数のサーバーにまたがって維持する手段が必要となる。我々は、異なる利用ポリシーを持つデジタル証明書の交換を可能にするために、認証局の権威機能を認証、発行、利用ポリシー適用の3つに分割する"3権威分立モデル (S3Aモデル)"を提案した。また、ネットワーク上の複数のサーバーを利用している顧客のコンテクストを持ち運ぶために、モバイルエージェント技術を利用した"セキュアな移動するトランザクションのレイヤー (SMTL)"を提案した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-11-06
著者
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山崎 重一郎
(株)富士通研究所
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山崎 重一郎
(財)九州システム情報技術研究所(ISIT)
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荒木 啓二郎
(財)九州システム情報技術研究所(ISIT)
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須賀 祐治
(財)九州システム情報技術研究所(ISIT)
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須賀 祐治
(財)九州システム情報技術研究所:(株)エクシーズ
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