分散共有メモリ向け自動データ分散方法の提案
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概要
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分散共有メモリ向けコンパイラにおける自動データ分散方法を提案する。まず、ファーストタッチ方式と呼ばれるOSのデータ分散方式をコンパイラで制御する「ファーストタッチ制御方法」を提案する。本方法により、カーネルループにおいて一部のみが参照される配列や、手続き間で宣言形状が異なる配列に対して、最適なデータ分散を実現することができる。その結果として、このような配列のデータローカリティを向上させ、またメモリアクセス集中を削減することができる。次に、ファーストタッチ制御方法、データ再分散解析、手続き間解析を用いた分散共有メモリ向け自動データ分散方法を提案する。ベンチマークプログラムNPB2.3serialのFTを用いた事前評価により、自動データ分散を行わない場合に比べて16プロセッサ時で約76%性能が向上することを確認した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1999-08-02
著者
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太田 寛
株式会社日立製作所情報コンピュータグループ
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太田 寛
新情報日立研究室
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菊池 純男
新情報日立研究室
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廣岡 孝志
株式会社日立製作所システム開発研究所
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廣岡 孝志
新情報日立研究室
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菊池 純男
アドバンスト並列化コンパイラ研究体:日立製作所システム開発研究所
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