分散共有メモリ向け手続き間自動データ分散方法の実装と評価
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概要
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分散共有メモリ向けコンパイラにおける手続き間自動データ分散方法の実装を行った.データ分散方法としては,「ファーストタッチ制御(FTC)方法」とデータ分散指示文を併用する.FTC方法の特徴は,コンパイラがOSのファーストタッチ方式データ分散を制御することで,複雑なデータ分散に適確に対応できることである.これらの併用により,従来のデータ分散方法が不得手とするプログラムパターンに対し,最適なデータ分散が実現可能となる.これに手続き間解析機能を搭載し,プログラム全体の解析結果に基づくデータローカリティ最適化を実現した.SGI/Origin2000を用いた評価の結果,ベンチマークプログラムNPB2.3serial/FT, SP, CG, SPECfp95/tomcatvの4題について,本分散方法を行わない場合に比べて16プロセッサ時で平均35.3%性能が向上することを確認した.さらに,CG中の間接参照配列に対して人手でファーストタッチ制御方法を適用することにより,本分散方法を行わない場合に比べて6.0倍,MPIプログラムに比べて1.2倍に性能が向上することを確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2001-04-15
著者
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