マルチメディアによる電子博物館へのアプローチ
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概要
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博物館が収集・保存し、調査研究の対象とするものは実物とそれに関連する様々な背景情報で、これらは多様な媒体で表現されるマルチメディアの集合体である。近代博物館の最も重要な特徴として展示を通して行う公教育としての機能がある。これは教科書などに従う学校教育とは異なり、展示物との直接の対話を通して、自発的な参加による、五感を活用した体験学習であり、マルチメディアによって実現される。博物館とマルチメディアとは相性が良い。マルチメディア化された電子博物館では、特に大規模なマルチメディア・データベースと高速ネットワーク、利用者本意のユーザーインターフェースの組合せによって、PDAのような携帯端末から大型スクリーンにいたる様々な媒体を通して、感性にうったえるコンテンツが再生される。マルチメディア博物館によって誰でも、どこにいても好きな時に、好きな博物館見学ができるオン・デマンド・ミュージアム(Museum-On-Demand:MOD)が実現する。このような博物館は分散型マルチメディア環境の典型例といえる。本稿では、マルチメディアにもとづいた電子博物館の展望と、その実現にとって必要な技術的要素とともに課題について整理し、いくつかのプロジェクトの事例を紹介する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-03-10
著者
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