蒸発導入法によるカドミウム,鉛及び亜鉛の高周波プラズマトーチ発光法
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概要
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カドミウム,鉛及び亜鉛の硝酸塩を黒鉛るつぼに採り,窒素又はアルゴンをキャリヤーガスとして流しながら高周波炉で加熱還元蒸発,及び塩化水素ガスをキャリヤーガスとして流し,加熱塩素化蒸発により高周波プラズマトーチにエアロゾルを導入する方法を検討した.測定はカドミウム228.8nm,鉛405.8nm及び亜鉛213.9nmに固定しスペクトル強度時間曲線の面積によった.カドミウム及び亜鉛は塩素化法がより感度が良く,鉛は還元法のほうがより高感度であった.各金属についての最適条件とそれぞれ1.0μgを用いて10回の繰り返し測定から求めたc.v.値及び検出限界は,カドミウム(850℃における塩素化):10%,5ng;鉛(1600℃における還元);15%,10ng;亜鉛(850℃における塩素化):9%,5ngであった.検量線は同じ条件においてカドミウム及び亜鉛(0.05〜6)μg,鉛(0.06〜6)μgの範囲で原点を通る直線となった.動植物試料への応用として米中のカドミウム,毛髪中の鉛及び亜鉛をあらかじめ分離することなく,本法を用いて分析した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1978-04-05
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