空気導入による増感効果を利用するヒ素(III,V)のサクション-フロー水素化物生成-加熱石英セル原子吸光分析
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概要
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テトラヒドロホウ酸ナトリウムの水溶液を用い,テフロン製試料吸引カップを装着した連続水素化物発生装置を用いるサクション-フロー水素化物生成-原子吸光分析法によるヒ素(III,V)の定量方法について検討した.サクションフロー水素化物生成法によると,4mlの試料溶液を用いる場合,通常の方法で15〜20mlの試料溶液を消費して得られるプラトーをもつ吸光シグナルの高さの80%に相当するスパイク状シグナルが得られる.この方法において水素化物発生装置に空気を0.091/minの流速で導入すると,感度が2倍程度向上することを見いだした.この空気量は発生水素の燃焼化学量論量の約50%に相当する.試料を4ml注入する場合の検出限界はヒ素(III,V)濃度で0.5ng/mlであり,ヒ素の絶対量として2.0ngであった.ヒ素濃度が50ng/mlの試料4mlを用いて10回の繰り返し測定により求めた相対標準偏差は2.8%であった.1時間当たり50検休以上の分析が可能であり,その間に使用するテトラヒドロホウ酸ナトリウム溶液(0.75%)は400mlで足りる.この方法を標準物質の分析に適用して,正確かつ迅速に微量ヒ素(111,V)が定量できることを確認した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1984-08-05
著者
-
松尾 博
広島大学総合科学部
-
池田 昌彦
日本ジャーレル・アッシュ株式会社
-
熊丸 尚宏
日本分析化学会中国四国支部
-
熊丸 尚宏^
広島大学総合科学部
-
中田 文夫
広島大学工学部
-
熊丸 尚宏^[○!R]
広島大学総合科学部
-
中田 文夫
広島大学総合科学部
-
池田 昌彦
日本ジャーレル・アッシュ (株)
-
池田 昌彦
日本ジャーレル・アッシュ
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