イオンクロマトグラフィーによる有機化合物中の微量リンの定量
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概要
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イオンクロマトグラフィー(IC)による有機化合物中のリンの微量定量法を確立した.酸素燃焼フラスコを用いる通常の方法, すなわち燃焼生成物を補集するため希過酸化水素水を吸収液に用いたとき, リンの回収率(PO_4^<3->として測定)は47〜94%(4化合物)とやや低く, かつ値が一定していない.他の陰イオンの存在が考えられたため, ICによりポリリン酸の分離を行ったところ, オルトリン酸のほかにピロリン酸及びトリポリリン酸の存在が確認された.希硫酸溶液中ホットプレート上(200℃), 約20分間加熱することにより, 全ポリリン酸はオルトリン酸に変換された.有機化合物中の塩素, 臭素, 硫黄及びリンの一斉微量分析は, 今回確立した燃焼後の加水分解手順を従来の操作法に追加することにより達成した.4化合物について得られた値は, 理論値に対して偏差±0.3%以内でよく一致した.
- 1996-10-05
著者
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長島 潜
(株)科学技術研究所
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長島 潜
三共(株)分析代謝研究所
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窪山 和男
(株)科学技術研究所
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長島 潜
Analytical And Metabolic Research Laboratories Sankyo Co. Ltd.
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