OCR認識誤りを含む書誌情報の確率的パターン解析手法

概要

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既存の出版物を電子図書館で扱う場合、一般にスキャナを用いて紙から文書画像化されることになる。全文検索を行うために画像データからOCRを用いてテキストデータを得ることは可能であるが、認識誤りが避けられないという問題がある。そのため、あくまで画像データを基本とし、OCRを通して得られたテキストも補助的に使用する場合がある。筆者らは文書画像間にハイパーリンクを作ることにより、利便性を向上させることを試みている。例えば、学術論文の参考文献と当該文献の間、目次と記事の間などのリンクが挙げられる。本稿では、論文から参考文献へのリンクの自動作成を行うための方法に焦点を絞る。このためには、1.スキャナを用いての画像化 2.画像処理等による参考文献領域の特定 3.OCRによるテキストデータの生成 4.テキストからの参考文献項目の解析 5.データベースとの照合による参考文献の特定というプロセスを経で実現されることになる。書誌的事項を確認し、これからデータベース中のリンク先文書画像を特定し、ハイパーリンクを形成する。筆者らはすでに[1]において4以外の処理について検討を行い、文書画像から矩形領域を切り出してOCR処理を行うこと及び誤りを含むテキストのマッチングが可能となっている。本稿では、OCRを通して得られたテキストデータから参考文献項目の解析を実現する手段として、確率文脈自由文法[2]を拡張した確率的パターン解析法を提案する。
1997-09-24

OCR認識誤りを含む書誌情報の確率的パターン解析手法

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