文書の論理構造の変換におけるデータ形式の指定法

概要

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SGML (Standard Generalized Markup Language; ISO 8879)に従って、論理構造を明示的に記述する文書の作成は、科学技術論文ではごく一般的になっている。しかし、SGMLでは論理構造は必要に応じて任意に定める余地があるので、学会・出版社などごとに多様な論理構造が存在し、それらの文書を統合して扱う全文データベースを構築する際には、論理構造の多様性を吸収する機構が求められる。本研究ではこのような状況を踏まえて、論理構造の変換手法を提案している。本研究の特徴は、HTML(HyperText Markup Language)など特定の論理構造ではなく、任意の論理構造間の変換を目的とする点である。これにより、データベース側も自由に論理構造を設定し、それに基づいた検索や閲覧を実現できる。本稿では、特に変換処理におけるデータ形式の指定法とその処理に焦点をあてる。以下本稿の構成は、第2節で関連する研究に触れたあと、第3節で提案するシステムの全体像を説明し、そのあと第4節で本システムにおけるデータ形式の指定法ついて述べる。
1996-09-04