分散画像処理環境VIOS IIIとその性能評価

概要

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画像処理やパターン認識の分野では, 画素ごともしくは小領域を単位として並列実行可能なアルゴリズムが少なくない。そこで我々は, ネットワークで結合された複数のCPUを利用することにより, 大規模な画像処理を実行する分散画像処理環境VIOSを提案し, VIOS I, VIOS IIの開発を行った。現在我々は, VIOS I, IIの欠点を改善すべく, VIOS IIIの開発を行っている。VIOS IIIは次の特徴を持つ。(1) より柔軟な並列処理記述能力を有するVPE-p Ver3。(2) 分散画像処理に適した新しい分散型画像データ構造とプログラマブル大域変数バッファ。VPE-p Ver3は, 柔軟な並列画像処理記述能力を有する並列画像処理記述言語であるため, C言語による記述と比べて, ある程度の性能低下は避けられない。本発表では, C言語およびメッセージパッシング型並列プログラム記述ライブラリPVMとの実行速度の比較を行うことにより, VIOS IIIの並列処理のオーバヘッドについて検討する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-09-24