多相クロックを用いた高速ディジタル回路の機能設計アルゴリズム
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概要
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実時間処理や大規模高速計算などを目的とする専用処理装置の研究開発が盛んである。高いスループットを実現するディジタル回路では、多相(N相)クロック方式がよく用いられる。この方式ではN個の相信号を使用して、構成素子の動作タイミングを制御する。単相クロック方式に比べ、多相クロック方式では精細なタイミング設計が可能である。そのため高い処理効率が期待できる。反面、設計面では最適化に多くの時間を要するという問題がある。本稿では、多相クロックを用いたディジタル回路の機能レベルでの設計手法について述べる。各相信号は共通の周期Tで繰り返されるパルス列であり、位相はTINずつ異なる(図1[figure]参照)。高いスループットを得るには、ラッチ配置、および各ラッチの制御タイミシグが問題となる。これらを決定するアルゴリズムを示す。ビルディング・ブロック方式によるレイアウト設計が普及している。本手法でもレイアウト設計にはこの方式を仮定した。したがって、機能ブロック内ヘのラッチ挿入は行わない。ただし、パイプライン方式の機能ブロックを使う場合はこの限りでない。このアルゴリズムは機能素子間のラッチ挿入に基礎を置いている。そのためステージ分割法では困難なループを含む回路の設計が可能である。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-02-25
著者
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