OSCAR上での階層型ニューラル・ネットワークの学習計算の並列処理

概要

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本稿では、バック・プロパゲーション法を用いた階層型ニューラル・ネットワーク・シミュレーションを汎用目的マルチプロセッサ・システムSOCAR[1]上で並列処理する手法を提案する。バック・プロパゲーション法は、周知のように現在のニューラル・ネットワークの学習法の中で、認識率が高く、また、利用の試みも広く行われている最もポピュラーな学習法である。しかし、その応用のためには、個々のアプリケーションに対応した適切なネットワークを構築し、そのシミュレーションを行うことが必要である。そのシミュレーションに最近多く提案されているニューロチッブなどを用いた専用ハードウェアを使用すれば、高速なシミュレーションを行うことが可能であるが、ここではシステムのコストパフォーマンスを考え、より汎用的なマルチプロセッサ・システム上でシミュレーションを行う方式について述べる。本手法では、スタティック・スケジューリング・アルゴリズム[2][3]を用いることにより、最少数のプロセッサで最小の処理時間を得ることが可能である。また、本手法の有効性は、OSCAR上での実行により示される。
一般社団法人情報処理学会の論文
1991-02-25