電力系統過渡安定度計算の階層的並列処理手法

概要

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近年、電力需要の増大に伴い、電力系統は大規模化、複雑化しており、系統の運用、計画のために電力系統解析計算の高速化が求められている。その中でも、過渡安定度計算は電力系統の動的な安定度を解析するもので、リアルタイム計算負荷が大きく並列処理による高速化が求められている。従来の電力系統解析計藤の並列処理では、系統分割により粗粒度タスクを生成し、分割した系統ごとにプロセッサに割り当てる粗粒度並列処理に関する手法が研究されてきた。しかし、この手法では、発電機数よりプロセッサ数の方が多い場合には並列効果を出すことが錐しい。そこで本稿では、この系統分割による粗粒度レベルでの並列処理に加えて、分割した各系統内において、発電機を表す微分方程式と系統特性を表す代数方程式についてループフリーコードの生成を行い、このループフリーコードから近細粒度タスクを生成することにより並列処理を行う近細粒度レベルの並列処理を階層的に組み合わせる階層的並列処理手法の提案を行う。また、本手法の有効性を評価するためにマルチプロセッサシステムOSCARシミュレータ上で性能評価を行った結果について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-03-06

電力系統過渡安定度計算の階層的並列処理手法

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