道路地図データベースシステムにおける空間オブジェクトの演算

概要

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現在、計算機を用いて大量のデータを扱う様々な応用分野において、データベース管理システム(DBMS)の高度利用が盛んになってきている。しかし、対象とするデータがより複雑化してきている理由から、従来型のDBMSでは十分な支援を行うことが困難である。特に地理情報システム(GIS)においては、"点","線","領域"といった、空間的な情報が存在し、且つDBMSに対しては、これらの空間情報に関する複雑な問い合わせが起こる可能性がある。そこで、このような複雑な問い合わせを、どのような機構を用いて、如何に効率良く処理していくかが、GISを扱う上で重要な点である。以上のような背景から当研究グループでは、GISの一例として道路地図データベースを取り上げ、このデータベースシステムの構築を行なう過程で重要となる、空間情報の操作、及び処理について研究を行なっている。本稿では、空間情報に関する問い合わせ中の演算に対するフィルタリングに着目する。そして、比較的初期段階のフィルタとして空間索引機構が利用可能であることを検討する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-09-20